お雛様は幸一光・松崎人形、一秀にお任せください

「♪明かりを付けましょぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓 今日はたのしい ひな祭り♪」――。こんな童謡知っていますか?

これは大正から昭和にかけて活躍したサトウハチローが作詞した「たのしいひなまつり」という童謡です。この歌が流れてくると、本当に「雛祭り」の雰囲気が盛り上がってきます。

区内に雛人形を作っている会社が2社あります。一つは栗原2-4-6にある「幸一光・(株)松崎人形」(松崎光正社長、☎3884-3884)。もう1社は島根2-31-23にある「(株)一秀」(木村公平社長、☎3859-3131)。

雛人形には、「木目込み」と「衣装着」の2種類があります。前者は桐糊(桐の粉に糊を混ぜたもの)を固めた胴体に溝を掘り、そこに布地の端を入れ込んで着物を着せていくもの。後者は出来上がった衣装を胴体に着せるもの。「松崎」はこの両方を作り、「一秀」は木目込みを専門に製作。双方を作る工房は、「松崎」が全国で唯一です。

「松崎人形」は、大正9年(1920年)に台東区で創業、光正さん(60)は3代目。昭和47年(1972年)に足立区に引っ越してきました。現在の工房は、栗原のアンダーパスのそばにあります。光正さんは多摩美大で彫刻を学びましたが、父の早世で後を継ぐことになりました。彫刻を学んだことで、頭から胴体、衣装まで総合的な人形作りが出来る強みがあります。


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松崎人形のかわいいお雛様「ひいな」(メーカー希望小売価格11万8千円)


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松崎人形の「月」(台座付きでメーカー希望小売価格9万8千円)

同社の人形は、シンプルさの中に温かさと愛らしさがあふれています。これも、光正社長の柔軟で前衛的な感性が産み出している、と言っていいでしょう。同工房では、奥さんのさよ子さん、長男の篤さんがお手伝いしています。

同社は、昨年「足立ブランド認定企業」になりました。


一方の「一秀」は、木目込み人形の生産では大手の企業です。国道4号線(日光街道)に面して本社があります。昭和21年に先代が板橋区で創業、現在の2代目・木村公平社長(68)以下、妻で専務の安子さんが伝統工芸士でチーフプロデューサー、娘の綾さんが
プロデューサーを務め、古典美に現代感覚を取り入れ、洗練された気品あふれる優雅なお人形を作っています。

 かしらは原型をもとに職人が製作します。帯地を使った衣装の作り方が最大の見せ場になります。七重、八重と重ねる技や色彩がお人形の気品をいやが上にも高めているのです。そして、厚い布を細い溝に決め込んでいく力と技、シワ取りの手間と技、すべてが同社の伝統として受け継がれています。

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気品と優雅さが香る一秀の木目込み親王飾「醍醐雛」(メーカー希望小売価格14万5千円)

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還暦を迎え、二度目の誕生日を祝う一秀の「祝雛」。もちろん初節句での飾りもOK(メーカー希望小売価格7万円)



【(株)松崎人形】栗原2-4-6 ☎3884-3884 【(株)一秀】島根2-31-23 ☎3859-3131